無駄話<お中元>
6月も残すところ後1日、月が変われば百貨店やスーパーの商戦に乗せられた感じでお中元シーズン、毎年のことですが贈る品物、何でもあり過ぎて決めるのに頭を悩ませます。
お中元商戦始まる
昔のことならいざ知らず、今はどこの家庭でも欲しいもの、要るものは身近から簡単に手に入る時代であり、悩んだ末に決めて贈った品物を先方が「珍しいものを贈って頂いて」、と儀礼的な礼を言ってくれても、実際喜んでくれているのかどうか、半信半疑です。こっちが贈られた場合も、「高価なのに、こんなもの要らないのに」、と思うことが多いからです。
いっそ悩まずに毎年同じ平凡な必需品を贈ったほうが喜ばれるかも知れないのですが、その勇気が湧かず堅苦しく考えてしまいます。「お中元・お歳暮は要らない物の交換イベント」と聞いたことがあります。
ではこの厄介な行事の由来はどうなのでしょう、中元とは、中国三大宗教の一つ「道教」の星祭に端を発する行事で、上元は旧暦1月15日、中元は旧暦7月15日、下元は旧暦10月15日に行われます。中元は元来贖罪の日として、罪を償うため火を焚いて神に祈る行事であったそうです。
中国道教の儀式
それが我が国に伝わって日本では、中元はちょうど仏教の盂蘭盆会(うらぼんえ)の時期と重なるため、盂蘭盆会は、送り火や迎え火など火を焚き先祖の冥福を祈り供養する行事であり、この行事と道教の中元が融合してお盆の行事となり、先祖の霊に供えると同時に、親戚などに食べ物を贈る習わしに変わっていったものだそうです。
高野山奥之院盂蘭盆会
それが今ではお世話になった人や上司にも贈るようになり、7月15日までに贈るものとされるのは、この由来からだそうです。日本では「夏はお中元、冬はお歳暮」とセットで考えますが、もとからこの二つがセットであったわけではないそうです。
お世話になった人に感謝の意味を込めてささやかな贈り物をし、受けたほうからは言葉のお礼だけで済ませるのならよい習わしでしょうが、貰ったほうが値踏みして対当の物をお返しする要らない物交換なら意味はなく、止めたほうがお互い気が楽であり止めたいものです。でもこの行事の経済効果は大きく、その商戦の激しさを見ると簡単に止められるものではなさそうです。 著者:刀祢 雅彦,霜 康司 著者:刀祢 雅彦
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