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2009年11月 7日 (土)

無駄話<風呂吹き大根>

 大根の無駄話が続きますが、大根料理の代表的な「風呂吹き大根」、レシピによると、「3センチくらいの輪切りにして厚めに皮を剥き、面取りして片面に十字の切れ目を入れて、米のとぎ汁でよく湯がいたあと、水洗いをしてよく水をきり、昆布を敷いたなべに、湯がいた大根を並べてたっぷりつかるほどの水と酒を入れ、とろける柔らかさまで30~40分茹でたものを器に盛り、好みにより、ゆず味噌、練り味噌、芥子酢味噌などをつけて食べる」とあります。

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 では風呂とどういう関係があるのでしょう、ゆっくり茹でることを「大根を風呂に入れる」とたとえたのでしょうか、更に「風呂吹き」と「吹き」とつくのはどういうことでしょう。

 名前の由来を調べてみると、諸説あるようですが、一説によると、漆器職人が冬になるとの乾きが悪くて困っていたところ、ある僧から風呂(漆器の乾燥室のこと)に大根のゆで汁を吹き込み、そこで乾かすとよいと教えられ、その通りにするとうまくいったそうです。

 風呂(漆器乾燥室)
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 この時、大量のゆで汁を取るため、ゆでた大根も大量に余ったので近所に配ったところ、これがおいしいと評判になり、風呂にゆで汁を吹き込んだ残りの大根であることから、「風呂吹き大根」の名前が生まれた、というものです。

 ただし「風呂」とは本来、蒸風呂のことを指し、蒸気を満たした「室(むろ)」が語源であることを考えると、上の説は前後が逆転しています。もともと漆器の乾燥室である風呂に湿気を与えるために沸かす湯が勿体ないため、大根を茹でるのに使ったという説のほうが信憑性は高いようです。

 私の住む地域は昔、弘法大師が伝えたという和紙、「高野紙」の産地でした。それで畠では原料の楮(こうぞ)が栽培されており、秋、楮の葉が落ちたあと伐り取り、皮を剥ぐため、二人で抱えるほどの大束にして大釜に立て大桶を被せて、2~3時間も蒸します。
 私の子供の頃はまだこの作業が少しは残っていて、蒸したての熱い楮の木の皮剥ぎを手伝った記憶があります。

 この上に大きな桶を被せて蒸します
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 この楮を蒸すとき楮の束を立てた上に、写真はジャガイモと里芋ですが、まるのままの大根や、サツマイモも載せて蒸したのです。この蒸した大根を輪切りにして味噌和えにすると、溶けるように柔らかく甘く、大根とは別物のようでした。なにしろ高温で3時間も蒸すあいだに楮の甘みや香りが移り、大根もサツマイモも柔らかく甘みが凝縮して別物のようになるのです。このことから名づけると「こうぞ蒸し大根」ということになります。

 大根は大根おろしや大根サラダのように生で食べるか、煮るならおでんや風呂吹き大根のように、よく茹でたり煮たり蒸したりするほど旨みが増すようで、中途半端では美味しくないようです。



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コメント

こんばんは♪
こうぞ蒸し大根もじゃが芋も里芋もおいしそうですね
大根のおいしい季節になりました
風呂吹き大根ふーふー食べたいです

楮ってこうやって蒸すんですね
和紙を作るのは手間がかかりそうです

エフさん、そうですよ、楮蒸しにするとなんでも甘く美味しくなるんですよ、もう今は幻の味です。和紙づくりは寒い時季に楮蒸し以外は冷たい水に触れる大変つらい手作業だったようです。

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